収益物件(新築・中古)のリスク査定

今回は、収益物件(新築・中古)のリスク査定についてお話します。

(小規模物件は含みません。事業規模の物件である10世帯以上を基準としています)

なお、現金に余力がなく、フルローン で物件を所有されている場合の査定になります。
(金利はアパートローン貸出金利相場1.5%~1.8%の5年固定が指標)
融資について参考記事👉融資を満額受ける方法

【ランク評価】 は、以下の通りに示します。

A・・・・・とても良い
B・・・・・良い
C・・・・・警戒数値(ランクB以上にする算段が必要)
D・・・・・危険数値(具体的な解決案が必須)
不適格・・・あくまで現金(キャッシュ)がなく、フルローンのリスクを負って物件を所有されているケースです。



月の満室想定賃料とは、

家賃下落も想定した1部屋の家賃×全部屋

となります。

5年以内に家賃が下落する可能性があるため、家賃下落も視野に入れて算出します。

インターネットなどで調べた不動産情報を元に、実際に貸し出せる根拠を自身で確認します。

通常、不動産業者の示す満室賃料は、家賃下落や相場から算出した1部屋の家賃を元には算出されていません。
必ず人任せにせずに自身で調べ、納得のいくまで確認をしましょう。

《★関連記事👉失敗しない不動産投資~手引



【毎月の固定費とは、

収益物件を運営する上で毎月の支出となるものです。
以下が主な毎月の固定費です。

①ローン返済(現在の金利だけでなく金利が4%になった場合も検証する)
②管理費(お任せする予定の不動産会社に確認してください)通常は3~5%
③清掃費用
④下水道使用料・浄化槽点検費用
⑤火災保険や損害保険等
⑥入居者の為に借りている駐車場等(不動産業者に確認してください)



【物件購入に対する総コスト】とは、

下記の合計金額です。

①土地代+建物代+早期出費が掛かる可能性の高い修理修繕費用
②仲介手数料、司法書士費用(登記費用)、不動産取得税(県税)
③印紙代(売買や建築契約書用・金融機関との契約書用)
④火災保険、地震保険、固定資産税の按分費用
⑤他、不動産業者と細かく議事録を取って確認する。




それでは、下記項目に沿って、査定をしてみましょう。

■毎月の支出(採算性)に対する査定

《計算式》

(月の満室想定賃料-毎月の固定費)÷1部屋の平均賃料
=満室の際に利益となる部屋数


満室の部屋数-満室の際に利益となる部屋数
支出(月額)に必要な部屋数

支出(月額)に必要な部屋数÷満室の部屋数×100
=支出に必要な入居率(損益分岐点の入居率

《損益分岐点の入居率》
  ■50%未満・・・・・A
  ■60%未満・・・・・B
  ■70%未満・・・・・C
  ■80%未満・・・・・D
  ■80%以上・・・・・不適格

(例)18世帯の1棟マンションで、1部屋の平均家賃3.5万円、月の満室想定賃料が65万円、毎月の固定費が49.5万円の場合

{ 65万円(月の満室想定賃料) - 49.5万円(毎月の固定費)}÷ 35,000円(1部屋の平均家賃)= 4.42部屋(満室の際に利益となる部屋数)
18部屋(満室)-4.42部屋(満室の際に利益となる部屋数)=13.58部屋(支出の際に必要な入居部屋数)
13.58部屋 ÷ 18部屋 ×100 =75.4%(損益分岐点の入居率)

よって、例に挙げたこちらの収益物件は、
ランクDとなり、具体的な解決策が必須の危険数値、に該当します。


■物件の収益性を計算

《計算式》

年間の満室想定賃料 ÷ 総コスト × 100 
= 事業利回り

《築10年未満 RC造・SRC造》の事業利回り
  ■10%以上・・・・・A
  ■8.5%以上・・・・・B
  ■7.5%以上・・・・・C
  ■7%以上・・・・・D
  ■7%未満・・・・・不適格

《築10~20年未満 RC造・SRC造》の事業利回り
  ■11.5%以上・・・・・A
  ■10%以上・・・・・B
  ■8.5%以上・・・・・C
  ■8%以上・・・・・D
  ■8%未満・・・・・不適格

《築20~30年未満 RC造・SRC造》の事業利回り
  ■14%以上・・・・・A
  ■12%以上・・・・・B
  ■10%以上・・・・・C
  ■9%以上・・・・・D
  ■9%未満・・・・・不適格

《築10年未満 木造・鉄骨造》の事業利回り
  ■12%以上・・・・・A
  ■10%以上・・・・・B
  ■8.5%以上・・・・・C
  ■8%以上・・・・・D
  ■8%未満・・・・・不適格

《築10~20年未満 木造・鉄骨造》の事業利回り
  ■15%以上・・・・・A
  ■13%以上・・・・・B
  ■11.5%以上・・・・・C
  ■10%以上・・・・・D
  ■10%未満・・・・・不適格

《築20~30年未満 木造・鉄骨造》の事業利回り
  ■20%以上・・・・・A
  ■17%以上・・・・・B
  ■15%以上・・・・・C
  ■14%以上・・・・・D
  ■14%未満・・・・・不適格

事業利回りは、以上の計算式をご参考ください。

実際の年間入居率が85%を下回っている物件はそもそも危険ですので、
購入前には必ず過去3年間くらいの年間入居率をご確認ください。

新築の場合は信頼できる不動産業者やインターネットを併用し、周辺に類似している物件をいくつか見つけてリスクの計算をしてくださいね。
関連記事👉賃貸経営どっちが損をしない?~サブリースと一般管理

■建物診断

診断ランクは下記注意事項に該当していないと仮定した場合です。
通常は住宅診断士や1級・2級建築士の助言と不動産管理会社・仲介会社の重要事項を細かく確認ください。
この内容は、目安としてご参考ください。

まず、下記の内容は必ず確認しましょう。

心理的瑕疵(自殺・他殺・事件性のある物件・住民に反社会勢力に関係する存在、等)や、修繕回復が見込めない物件瑕疵(地震の影響で基礎に問題があり建物の内部躯体が破損、等)があるかどうかで価値が大きく変わります。

また、昨今では環境の変化によるリスク(このままの住居環境が続くと思い込んではいけません)、
例えば、近隣にビルが建って日当たりが悪くなったり、大学の移転で商業・不動産環境が変わるなどの住居環境の変化によるリスクは大いにあります。

さらには、ハザードマップやその物件を管轄する市町村(役所等)で災害リスクもご確認ください。
👉関連記事:失敗しない不動産購入方法とは

診断ランク】

A・・・RC造・SRC造の築12年未満 , 木造鉄骨造の5年未満
B・・・ RC造・SRC造の築12~18年未満 , 木造鉄骨造の5~10年未満
C・・・ RC造・SRC造の築18~25年未満 , 木造鉄骨造の10~15年未満
D・・・ RC造・SRC造の築25~30年未満 , 木造鉄骨造の15~20年未満
建築士に相談・・・ RC造・SRC造の築30年以上 , 木造鉄骨造の20年以上
不適格・・・ RC造・SRC造の昭和56年以前の建築物(耐震性に不適格要素が高い)

ただし、下記修繕内容①~③をクリアしていた場合(確認できた場合)はランクが1つ繰り上がります。
併せて④~⑥をクリアすればさらにランクが1つ繰り上がります。

①建物の防水塗装工事・大規模修繕工事・配管検査及び補修工事の完了
②鉄部や錆が出ている古書の塗装及び錆止め塗装が完了
③キッチン・トイレ・お風呂等の水回りのリフォームや配管補修が全部屋完了

④エアコンの新設(交換)と部屋のクロスやお風呂・トイレ設備が現代に合ったもの
⑤防犯設備の設置(防犯カメラなどのセキュリティ設備)
⑥その他に入居者のニーズにこたえるサービスをしているか(宅配BOXなど)
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以上、ご参考頂けましたら幸いです。

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