不動産業界が変わります

進化するテクノロジー、変化している生活環境、全てにおいて便利さや機能の良さが進化している昨今において、『不動産業界』においても大きな変革の時期を迎えました。

変革の内容としては、

1,賃貸借契約の電子化が加速する

2,わざわざ部屋を直接見なくても契約出来る環境が加速する

3,部屋の鍵がスマートロック化する

4,直接発注が出来る業者の見える化の環境が整う

5,遠方地の不動産売買が盛んとなる

上記5点を不動産業界の変革として上げさせて頂きました。

まず1の電子契約について、不動産賃貸業では「駐車場の契約」や「賃貸借契約の更新」といった
一部の契約で電子契約を行うことができます。
2022年5月より実施可能となりますが、いずれは『お部屋の契約・店舗の契約』も電子化するのは間違いと私は思います。
この電子化には『法改正』や『トラブルの懸念改善』が必要になります。

現在は、紙の媒体(賃貸借契約書・重要事項説明書等)に直筆で署名・捺印が必要ですが、電子化では捺印は必要ありません。書面は電子内で署名する必要があります。
免許証の添付・印鑑証明の添付・勤め先の名刺や社員証の添付なども電子化で出来るようになるでしょう。(パシャっと写真で取った証明書を添付するだけの機能は既にあります)

トラブルの懸念材料としては、『不動産会社になりすました詐欺会社が出来る』ことや、『事前にそんな話は聞いていない』という入居者からのクレーム、反対に不動産会社を騙して部屋を借りようとする入居者が現れる可能性があるなど、多々問題はありますが、これは電子化が原因で存在するのではなく、元々このようなトラブルは発生しています。
よって、電子化でのシステム構築と電子内での顧客サービス(重要事項説明を全て確認しないと契約出来ない仕組みの構築)を充実させれば大いに可能な変革です。

そして、2のお部屋を見ずに契約出来る構築は既に進んでおり、現在もインターネットでお部屋の中を360度回転し内覧できる状態の広告が多いですね。

これに、VR(仮想現実)が加わると、そのお部屋に行った気持ちになり細かくお部屋の中をVR映像で確認が出来ます。この業界変革は確実に進んでいます。
おそらくこの数年でこの改革は現実化し、お部屋の中だけではなく、『近所の環境』までVRで確認する事が出来るサービスが進むでしょう。
コンビニやスーパーの距離感、バス停・電停の距離感など入居希望者の生活環境までVRで確認出来たら言う事なしですよね。

3のスマートロックについては、大手不動産会社が実証実験段階に入りましたね。
現在は、契約したお部屋の鍵をわざわざ不動産管理会社に貰いに行くという手間がかかっていますが、
この受取にかかる手間がなくなります。
入居者しか知り得ない暗号パスワードが入居者のスマートフォンに暗号化されたQRコードで届きます。
このスマートフォンをかざすだけでお部屋の鍵が開く仕組みです。
万が一、携帯を部屋に忘れてもパスワードを入力すれば開くという便利さもあります。

入居者が退去した後は、そのパスワードは破棄され、新たなパスワードが設定されます。
ここで便利なのが、お部屋の退去後に修理屋さんや清掃屋さんがお部屋に入る時も鍵をわざわざ預かる必要はなく、そのパスワードで入れるという便利さです。
無事お部屋を貸出すことが出来る状態に原状回復(お部屋を綺麗にする)出来ましたら、またパスワードの変更をスマートロックの管理システムに報告・登録しまた新たなパスワードを新規入居者が獲得します。この未来も既に始まりました。5年以内にはスマートロックが当たり前の世の中に変わっている事でしょう。

4の直接発注できる世の中になるというのも、違う業界ではどんどん進んでいますね。
靴も服も、食材も、生産者から直接消費者に届く仕組みと同じです。

今は、『どの清掃業者に清掃依頼すればいいのだろう』とか、『お部屋の配管工事はどこがいいだろう』などなど、様々な作業について不動産管理会社が良い業者を探す手間がかかっています。
これが、作業を行う業者をネットで検索し、気になる業者へ連絡等を行えば気軽に業務を発注できるという仕組みです。
入居者も同じです。エアコンクリーニング・ルームクリーニングも気軽に作業が出来る業者に直接注文できるようになります。
入居者に多いのは、『お風呂の清掃をしてほしい』『実はクロスに穴を開けてしまった。直してくれる業者はいるだろうか』など、気になると言えば気になっているという潜在ニーズは高いと思います。

では不動産業界の直接発注においてどのような仕組みにすれば消費者は利用しやすいでしょうか。
ネットに業者を検索する事は今でも可能ですが、自分のニーズにあった業者かどうかまでは分かりません。そこで、宅地建物取引協会や国交省の出番です。

国土交通省が『不動産に関わる業者の登録サイト認証』を発行し、47都道府県の全国に存在する宅建協会(加盟している不動産会社の数は10万社以上)がこれを受け、管轄する各都道府県の宅建協会の許可も得たのちに登録する事が出来る『業者サイト』を構築する事です。
この認証・登録許可には毎年の加盟金等のお金と健全な業の証明を常に行うようにすれば良いかと思います。そうすれば宅建協会に元々加盟している不動産会社も公平に業者を選ぶことができ、業者も安易な値下げをせずとも仕事の発注先をコロコロ変える事も可能となります。
いずれにしてもフェアな市場へ変革していけます。

仮に、その登録サイト内にある清掃会社が『うちの清掃会社は換気扇の洗浄は12,000円~※ご自宅の換気扇の現在の写真を添付して送ってくだされば即座に費用をお伝えできますよ』という広告があったとします。入居者はこの登録サイトを信じて良心的な業者だと期待し、見積もりを依頼、よければ作業の依頼をします。
万が一、悪質な態度、悪質なサービス、理由のない料金のつり上げ等をしてきた場合には、登録管理元の宅建協会へ連絡し、宅建協会が調査・仲介に乗り出すという安全性と安心感を備えたサイトにすることが重要です。
仮に宅建協会がこの変革に賛同しなくても、きっと他の大手広告会社や大手のネット管理者がこの産業に入りこんでくるでしょう。宅建協会の次なる組織改革はここに活路があると私は思います。
※加盟社数が全国で10万社もありますので、1社に年間10,000円の加盟金を徴収するだけで10億円集まります。その10億円で各宅建協会の顧問弁護士も置く事が可能です。
※登録希望の関連業者にも年間の加盟金を徴収する事も良いと思います。

最後に遠方地での不動産売買が加速する内容については、今までの改革が確実に進めば、『不動産投資をする場所を限定する必要』がなくなります。
東京に住んでいる人が、『九州で不動産を購入しても自分で管理できないしなあ』という妥協理由があります。もちろん逆もあります。

1番の不安は、『信頼できる不動産会社を探す手間』と『不動産に関わる業者との関係性』を作る大変さを知っているからこそ、遠方地での不動産購入は敬遠されがちです。
皆さんは上記の改革が進めば、ある程度自分の不動産投資の場所は広がるというイメージにはなりませんか。私は、今よりは確実に視野を広げらえる環境になると思っています。

本日はここまでとさせて頂きます。

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