危険!やってはいけない不動産投資

本日は『やってはいけない不動産投資』と題して、いくつかの例を交えながら不動産投資による被害を減らすための記事をご紹介させて頂きます。

まず一つ目は

新築ワンルームマンション等の区分所有マンションは危険です!

色々な不動産広告の中で『安心な資産運用!都心のワンルームマンション投資』のような勧誘が目立ちますね。

分譲マンション(区分所有マンション)のような不動産投資は『購入する値段』を間違えると、購入後から即損失を抱える危険があります。

中古物件であれば値段交渉がしやすく、自分の求めている金額でなければ契約しなければ済みます。
新築は販売業者の値引き幅が少ない為、安易に新築だからと思って買ってもいけません。

『赤字でもその分を経費として参入できる為、所得税対策になりますよ』こんな謳い文句を言い誘導する人もいますが、確かに高所得者で所得税が高い人は所得税の恩恵を受けることもできますが、冷静に考えて頂きたいです。

まず根本として、『赤字の事業は負の連鎖を生み出す』という恐ろしさを知っていただきたいです。

その事業自体が赤字という事は、いざ売却しようとしたときには安くしなければ売れません。
赤字の事業を買いたいという人なんてめったにいないからです。
お金もたくさんあり、自分が価値を感じているから赤字事業でも買いたい!』という人であればトラブルや損害は大したことないかもしれません。
しかし、多くの人が『その事業によるプラスの効果(黒字の効果)』を求めて購入しようと検討していると思います。それであれば、きちんとしたリスクシミュレーションをご自身で準備してから購入されることをお勧め致します。

リスクシミュレーションを簡単に準備する方法

まず、不動産投資において毎月・毎年降りかかってくるリスクを洗い出します。

リスク①金融機関への返済
リスク②固定資産税(都市計画税含む)の支払い
リスク③毎月(もしくは定期的な修理修繕の費用・積立金)
リスク④空室になった際の無収入状態
リスク⑤家賃滞納が発生した場合の入居者対応と無収入状態
リスク⑥自殺や事故のリスク
リスク⑦災害に巻き込まれるリスク
リスク⑧賃貸管理会社の倒産や運営会社の体力の低下による賃貸経営難のリスク
リスク⑨賃貸管理会社に支払う業務報酬費用(広告費)や管理費・定期清掃費用等

上記9点は、どの物件にも降りかかってくるリスクの基本です。
特に、①銀行への返済と②固定資産税、⑨の固定支出に苦しむ物件オーナーが多いです。

③~⑤については、家賃滞納者に対応する家賃保証会社の審査を通して入居者に貸出す事や財力豊富な一流企業への法人貸しによりリスクを軽減できます。※返済能力の高そうな連帯保証人を付けるのもいいですよね!
最近では、空き部屋対策として外国人を住ませて入居率を維持する大家さんも増えておりますが、外国人の勤めている会社が保証人となってくれたり、留学生であれば学校が保証人となってくれるケースもあります。
中には、始めから外国人の勤めている会社や学校側が直接借主として借りてくれるケースもあります。

⑥⑦については、火災保険や自殺や事故による損害を補填してくれる保険もあります。
物件オーナーとしては火災保険(総合的な災害をカバーする保険)への加入は絶対的な義務ですので、保険の内容をしっかりと確認し、あまりケチらずに多種多様な損害に対応できる内容かどうかに焦点を置いて頂きたいです。

⑧については、ご自身で万が一の為の準備をしておく必要があります。
この会社であればこの人であれば絶対に一生安心と決めずに、『万が一ダメになった時にはどのようにして賃貸運営を行えばいいのか』という自分なりの根拠ある回答を持っておいてください。

例えば、自分の物件がある『地域の不動産会社』は何社くらいあるのか?
それぞれの評判はどうなのか?その会社の管理看板(物件についている不動産会社の看板)をよく見かけるかどうか。このくらいは最低限の準備としてするべきです。

もう一つ高度な準備としては、『役所や公的施設』を把握しておく事です。
例えば、よく転勤がある公的施設と言えば『税務署』や『自衛隊』です。
また、市役所(区役所)などには『生活安全課』がございますが、生活保護者の住まいを探す役割も担っています。

自分の物件に住んでいただけそうな可能性のある施設や場所・会社に対してアピール用の広告用のチラシ(物件紹介チラシ)やホームページの作成まで準備できていたら準備としては100点満点に近いのではないでしょうか。

この記事を読んで、ある程度ご理解頂けたなら『赤字物件』を購入するリスクは減ると思います。

次に、私が危険だと思う不動産投資は、

自己資金利回りを強調する不動産投資の勧誘!

これって中々の高度な営業テクニックなんです。

例えば、あなたが物件を購入しようかどうか検討していたとします。
販売営業マンは、『この不動産投資に必要な手出し資金は500万円です。あとは我が社の提携銀行による融資で物件購入資金を賄えます。そして、あなたが手出しした資金(自己資金)500万円の回収速度は約5年程です。そのあとは、物件の力と銀行の協力による恩恵により不労所得して利益を得られ続けます。

このような営業トークを聞いて、『いい話だな』と思う人は勉強不足ですので不動産投資で失敗する可能性が高いと思います。

不動産には『一物五価(いちぶつごか)』という言葉があります。
一つの物件を判断するには5つの価値が存在するという意味です。
①実際の物件価格②固定資産税評価額③不動産鑑定の評価額④実際の原価価格⑤路線価価格
私はこの5つを五価として認識しています。※ネットでは「地価公示(公示価格)」、「地価調査(標準価格)」、「相続税路線価」、「固定資産税路線価」、「実勢価格(時価)」と表記されています。

単に、自分の自己資金回収だけを注目していては危険だとお伝えしたいです。

某有名企業でこの自己資金投資回収協調営業は目に余りますね。
今も広告されていますが、『自己資金500万の回収年数は5年程です。あとは不労所得です』なんて都合がいい事をいっている物件の販売価格が2億円でした。収入は満室想定で年間1,200万円。※おそらく家賃保証付きです。

1,200万円÷2億(販売価格)=事業の表面利回りは6%です。
銀行への返済や固定資産税の支払い後の年間の利益想定額は100万円でしたので、
100万円÷2億円=利益利回り0.5%となります。
この数値は既に危険数値です。まず新築物件での事業利回りは8.5%(少なくとも7.5%以上)は必要です。
そうしますと利益利回りは2%~3%となります。
私は最低限の数値は確保しておかないと『家賃が下がったり、銀行への返済額(利息)が増えた時に破綻する』と考えます。また、家賃保証が無くなった時には賃貸管理会社へ一般管理契約をします。その場合には空き部屋リスクが必ずつきまといます。利益利回り0.5%であれば、おそらく15年未満でその事業は赤字物件となる可能性が高いです。
※実例を見ますと、10年未満で赤字となっている物件も多くあります。

不動産投資は、色々な方向性から検証しなければいけません。
玄人の人たちは、これに加え『近い将来に物件を売却した時の予測売却益』まで計算し準備します。
売る・売らないというお話ではなく、万が一のシミュレーションです。
そして玄人は『3年~5年後の売却益が見込めない投資はしない』という考えが強いです。

最後に本記事の総括として面白い本音をご紹介させて頂きます。

始めにご紹介させて頂いた『新築ワンルームマンションの購入は危険』という内容の実態をお伝え致します。
区分所有マンションの販売会社(建築会社)側からすると、当然に建築費での利益と販売での利益の二重利益を見込んで販売します。
そして、販売後には管理費や入居付けの広告費(業務報酬)にて継続した利益を上げます。
という事は、皆さんに販売する前の区分所有単価(原価)は、販売額×60%程だという事です。
2,000万円で販売している新築区分所有マンション(一室)であれば減価は1,200万円程です。
この金額で販売業者が売却できずに自社で賃貸経営も大家業も行えば事業利回りは10%以上となり、利益利回りは4%以上となるケースも多いです。
要は、売れなくても売れても損はしない不動産投資を実践しているのは『マンション建設会社及び販売会社』となります。あなたが新築での不動産投資にチャレンジするのであれば『業者側』の力を身に付ける必要があるという事です。そうすれば都心でも利回り7%越え、地方では10%越えの新築不動産投資が可能です。

いかがでしたでしょうか?不動産投資についてはまだまだお伝えしたい事が多いですが、本日はここ迄とさせて頂きます。まだまだ情報を収集したい方は下記事項もご参考ください。

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