多くの不動産業者は、売買契約の難しさを毎月、毎年経験する事も多いのではないでしょうか?
買主が良し、としても売買は成立せず、
売主が、これがいいと言っても売買は成立せず、
双方が、これなら良いとマッチしてこそ売買契約は成立します。
これは、M&Aを多く手掛けている銀行・投資機関も似たような傾向にあるのではないでしょうか?
この会社にA企業を買ってもらおう!(買収)
この会社とあの会社を一緒に統合してもらおう!(合併)
これがM&A取引です。
では、売買取引の難しさについて、皆さんはどのように説明しますか?
私は、たった一行で説明が完結します。
その前に、ではなぜ売買取引では相反性(相反する事)なのに、
賃貸では相反性ではないのか。
これは簡単です!
目的が入居者と一致しているからです!
入居希望者は、『条件に合う物件を借りたい!』
物件所有者は、『条件に合う人に借りてほしい!』
このように、ニーズがマッチしています!
よって、入居者か物件所有者はお互いに妥協し合い、成約に進みます。
M&Aの合併も同じ傾向ではないかな、と思います。
この会社に必要な技術を持っている会社と一緒に経営し成長させて、もっと多くの利益を!
という観点から、お互いがお見合いのように歩み寄るのが合併ではないかな、
と思います。
では、先程の売買取引(M&Aでは買収取引)との違いは?
一行でお伝えするならば、
『終わる側と始まる側の違い(相反性)』である!
雑な言い方かもしれませんが、現実的には、
売る側は、『売って御終い!』
買う側は、『買ってからが始まり!』であります。
この相反性を引き合わせ、取引を行うのが『売買(買収)取引』です。
よって、相反性からなる取引は、最初は条件が合っていても、
後から食い違う事も多々あります。
『これは買う側に不利な内容になっているじゃないか!話が違う!』
『これは売る側が背負う部分が多すぎる、話が違う!』
終わる側と始まる側の価値観をマッチするには、
お互いが、ある一定の『妥協ライン』を模索する事が必要です。
ちなみに、
私の経験上ではこのような場合に『お互いが納得する』という事は、まずないです!
お互いが、『ある程度妥協する』という道しか残されていないのです。
不思議ですが、営業マンはこれを『営業力で納得させた』と勘違いしている人もおります。
納得は誰もしていないです。妥協したのです。
この妥協という言葉は、とても日本人らしい表現です。
この妥協をお互いにしてもらうように、如何にして説明するのか、
これが売買取引の難しさになります。
【現代社会問題や時事ニュース】を不動産屋の視点より記載しています。
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