暗号資産(仮想通貨)である「ビットコイン」の価格が3月に比べ、約2倍も上昇した。
単純に、3月に100万円を投資した人のお金が、2倍の200万円になった状態だ。
背景には、「ビットコインの供給量が半分となる」いわゆる半減期の影響だ。
ビットコイン(仮想通貨)は、通常の通貨と違い、政府や中央銀行のような中央管理者がいない。
そのため、ネットワーク参加者が取引承認に必要となる複雑な計算作業を行う。
この計算作業の事を、「マイニング(採掘)」と呼び、マイニングの報酬として新たにビットコインが発行される。
この報酬が半減するタイミングのことを「半減期」と呼び、今回で3回目となる。
通常の通貨であれば、政府や中央銀行がお札を刷り、通貨の量が増える。
通貨の量が増えるという事は、通貨の価値が薄まる(下がる)という事だ。
ビットコイン(仮想通貨)は、ネットワーク上のシステムのみが通貨を管理・発行する仕組みの為、「半減期」が起こるたびに新規供給量が減少し続ける。
量が減るということで、価値が上がりやすくなっている。
供給の量が増えない価値としては、「金」とも似ている。
金との違いは2点だ。
金は実際に存在する物であるが、ビットコインは存在しない。
あくまで、仮想通貨としてネットワークの中だけで取引されるお金だ。
もう一つの違いは、担保がない事だ。
物として存在しない為、担保価値がない。
あくまで、人間社会の中で、「ビットコインは価値ある通貨だ」という、漠然とした信頼の上で成り立っている。
通常のお金で考えてみましょう!
100ドル札や1万円札は、物でいうと「紙」です。
その紙はなぜ価値があるのでしょうか?
政府や中央銀行が「価値あるもの」として認定し、政府や中央銀行が価値を担保しているからです。
よくわからない国の紙幣を拾っても、得した感じはあまりないですよね。
それが、そのよくわからない国の人達にとっては、私たちの1万円と同じ価値かもしれないのに。
では、ビットコインには「安心という価値」があるのでしょうか。
これは、今後、使う側の私たちが利用価値があるかどうかを見極める必要があります。
最近の世界経済のながれでは、この【仮想通貨】に対抗し、政府や中央銀行が発行・管理する「デジタル通貨」の議論が活発化されています。
フェイスブックCEOのザッカーバーグが、「世界共通のデジタル通貨」を作ろうとしていることも、各国の政府(特にUSA・中国・イギリス)がデジタル通貨を推し進める要因でしょう。
≪関連記事≫
👉USA対中国 デジタル通貨戦争が始まる
『本音で語る不動産屋さん(ホンカル)』は、300記事以上の
【現代社会問題や時事ニュース】を不動産屋の視点より記載しています。
全記事が見放題となっていますので、ぜひ『読者登録』をお願いします。