私が下積み時代に実践し続け、いい時は年間で約70件のアポイント(商談)を取得し、その3分の1くらいが何かしらの取引(売買・建築・リフォーム等)で成約して頂いた手法の基礎編を書かせて頂きます。
下積み時代の自分のように試行錯誤しながら悩んでいる方に、少しでも参考にして頂けましたら幸いです。
① 営業エリアを決めて不動産の現況を調査する
下記✅内容をしっかり観察していないと、どんな提案がお客様へ最適なのかどうかを検証することが出来ません。
✅営業をかけたい不動産を見つける
個人のプライバシーを侵害することが無いように細心の注意を払ってください。
✅何メートルほど公道に接しているのか(接道)を記録する。
✅接道から土地は下がっているのか上がっているのかを、記録する。
✅不動産の現況を記録する。
✅不動産の現況収入を予測で記録する。(建物の場合、地上から屋上まで目視する)
※屋上に太陽光や看板設置など、屋上収入がある場合もある
✅不動産の問題点を記録する。(安全上・衛生上に支障が出る可能性を予測する)
✅不動産管理会社の看板等があれば記録する。
② 所有者に手紙を書く
突然に営業マンが自宅へ訪問してきたり、電話がかかってくるとストレスを与える可能性が往々にしてあり、嫌われる可能性が高まります。
所有者に何のお話でお時間を頂戴したいのかを分かりやすく丁寧に書いてください。
PCでの手紙作成もいいと思いますが、手書きの手紙のほうが成約率が高かったです。
研修先の社員さんから、
「どんな内容であれば相手は気を引くのか?」
という質問を受けますが、
大事なことは、事実に基づいて誠意のある内容を書くことです。
何より大事なことは、あなた自身の人柄です。
補足ですが、不動産営業とはとても厳しい世界で、ベテラン営業マンでもアポイントに繋がるのは誠実に手紙を100組へ郵送してほんの数件というとても低い確率です。
だから、アポイントに繋がらないと言って落ち込む必要はありません。
前向きに誠実にチャレンジすることが大切です。
※注目記事※
👉できる不動産営業マン
👉不動産営業のロジカルシンキング(論理的思考)
③ 手紙を送付して2週間以上反応がない時はアプローチする
✅電話や訪問の際は、消費者基本法・消費者契約法などの消費者保護及びモラルとマナーを重視する。
✅アポイントを頂く際は、相手の都合を最優先する。
【アポトーク例】
〇〇様のご都合で差し支えがない日程はございますか?
〇月〇日ですね、お時間は午前と午後はどちらがご都合がよろしいですか?
お会いさせて頂く場所は、〇〇様のご自宅と弊社の事務所はどちらがよろしいですか?(近所の喫茶店やファミレスを指定されるお客様もおられます)
それでは〇月〇日○時に○○へお伺いさせて頂きます。(ご来店をお待ちしております。)
本日はありがとうございました。
現代は会うことには抵抗があるが、PCやLINEでのやり取りなら可能、という方もいらっしゃいます。
お客様の気持ちを察し、お客様の意向に沿った形でやり取りをすると良いと思います。
なお、遠隔にお住まいの方には積極的にPCやLINEでやり取りできるようにしましょう!👉※《参考記事》👉賃貸営業(法人営業編~)
④ 接客後には必ずお礼の手紙を送付する
✅接客の際に、お客様が気になっていたこと、不安になっていたこと、関心があったことに適した資料があればプラスアルファで同封して差し上げる。
※喜んで頂けることが多々あります。
上記の流れは、あくまでも基礎編です。
研修先の営業社員さんによく聞かれるのは、
「そもそも何の話をすればいいかが分からない。」
ということです。
まずは目的が何で、その目的に沿った提案に乗って頂いた場合、お客様にどんな効果が期待されるのか、またどんなリスクもあるのかを考え、整理します。
そしてできれば同じ営業仲間や先輩・上司に相談し、商談にチャレンジしてください。
さらに大事なことは、根本的な話になりますが、
そもそも自分はなぜこの営業がしたいのか、
という目的です。★《関連記事》👉【成功】の定義とは
お客様に受け入れられ、アポイント(商談)を取得する前に、
自分の仕事に自分が納得しているのか、
やりがいを自分で持っているのか、
という自分の心を整理し、向き合うことから始めて頂けるといいかもしれません。
不動産営業はとても厳しい世界であると思います。
たくさんの不動産営業の方を拝見してきましたが、
コツコツ努力し勉強し、考え、行動力で示せば必ず成功します、とは言えない現実もありますが、
人に慕われ頼られ、業としても成功している方々は、やはり努力家が多いです。
★【参考記事】★👉部下の育て方と魅力ある上司とは
(補足)
私自身、不動産営業を始めたばかりの頃は、悩んでばかりでした。
特効薬のようなものを求めている自分もいました。
お金はないのに悩みや不安は日々増えるばかりで、ひねくれていた時期も正直あります。
辛かったら逃げてもいいし、自分を否定する必要もありません。
今は信じてもらえないかもしれませんが、その時期を真面目に経験したことが一つの財産に感じるときもあります。
理屈抜きで、例えばあなた自身が25歳、私が45歳だとします。
現段階であなたは私より20年若いというお金には代えられない価値を持っています。その価値は尊いです。(45歳以上の方、すみません。)