責任者の資質は努力で養える

先日、私の仕事で現場責任者をしてくださっている人からこんな質問を受けました

『責任者に求めることは一体なんですか?』

私は、『そうか。責任者にはどういう事を期待しているのか具体的に説明しないといけないのか
そう素直に感じ、文面を作成して改めて現場責任者に対する期待値を示しました

〇〇 〇〇 さんへ
現場責任者に期待していることは下記内容を尊重し、実戦して頂く事になります

初めに、私が思う責任者とは、
顧客・取引先・一緒に働く仲間』そして『仕事に関係する出来事』から『責められる(求められる)』事への対応を任せられている人を意味します

現場責任者に求めている事
仕事の完遂、顧客対応、一緒に働く仲間を大切に思う事です

『仕事の完遂とは』
やるべき仕事の作業、業務が安全に進捗できる状態か把握し、
その為の準備もきちんと行い、一緒に働く仲間の力を頼り進捗させる事

『顧客対応について』
仕事を通じて接する顧客や取引業者の立場に立った対応、言動を心掛ける事

『一緒に働く仲間を大切に思う心について』
仲間の今の健康状態、将来の健康状態について考える事
今がよければいい、ではなく
将来の体調や心の状態について出来る努力を惜しまずに真剣に向き合う心

私自身も100%出来ている訳ではありません。
なので、心掛けることが何よりも大切だと思っております。
例えば、この方法で仕事をさせ続ければ『足腰が将来悪くなる可能性がある』と思えば工法を変える努力をする。
ここで『心構え』がない責任者だと、将来足腰が悪くなる可能性にも気づかない状態で仕事を遂行させている可能性があります。
日本では昔、この心構えや人としての心をおろそかにし続け周りの人達に大きな被害を与えてしまった歴史もあります。
熊本県水俣市の化学工場からでる汚染物質が原因で起きた『水俣病』や三重県四日市市の化学工場からでる汚染排気ガスが原因で起きた『四日市ぜんそく』が有名ですね。
60年~70年前に、戦後の高度経済成長の最中に起きた痛ましい事件です。
企業側は「利益を重視」し、地域の住民の健康ことなんて考えていなかったのが要因であり、人としての心を失っていた事を証明した出来事だと私は思います。
 

皆さんの中には、
『ここまでなるような事は俺は(私は)絶対にしない』
と思う人もいるのではないでしょうか。

私は、『自分の手の届く範囲の人達が笑顔で生活をしているか』という事が常に気になります。
本当の笑顔は仕事だけでは持続出来ません。
『食事・健康・生活環境』が良好一体となって人は笑顔になると思います。

当時の高度経済成長期には『腹いっぱいご飯が食べたい』とか『少しでも豊かな暮らしがしたい』という人間の性も有り、『他人の健康や人生』については向き合えていない状態だったのではないかと私は思っています。

本来は責任者だけではなく、自分も当然に含めて全ての人達が『自分と自分の大切な家族の健康』だけではなく、『仕事や生活を通じて出会う仲間』の健康状態も考えてあげなければいけないのではないでしょうか。

大げさではなく、小さな邪念からやがて取り返しのつかない悲劇に発展していることは痛ましい歴史が教えてくれています。
忙しくて中々こういう出来事と向き合う機会は少ないのかもしれませんが、決して他人ごとではなく『自分事』として心に残して頂けると幸いです。

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