レオパレス問題の終焉

2019年に発覚した『レオパレス21違法建築問題』において、終焉を迎えようとしています。

当時、お部屋の天井を開けて見ると隣接している部屋との間にあるべきはずの界壁(火災の際に煙や火がすぐに入りこまないように設置している天井内の壁)がないという問題が起きました。

発覚した際は、築年数が古い物件でしたので調査する対象の物件は築年数別に分けて、一定数の割合で調査し第三者機関での判断を委ねればよかったものを、なぜか当時の深山家同族社長(4代目)は『全国にあるレオパレス物件の全棟を調査します』と啖呵を切ってしまったのが今日の赤字経営の始まりである。

レオパレス21の賃貸アパートは全国に3万棟もあり、部屋数にすると約56万部屋もあるため、1室あたりの調査費用(15万円※人件費含む)×560,000部屋と簡単な計算でも840億円は支出してしまう金額となる。
当時のレオパレスの預金は1,000億程であったため、調査だけで預金が無くなる可能性が高い事を前任の社長は冷静に考えていたのかは不明だが、結果最悪の経営手法として反面教師となる経営者となり退社していった。

これに加え、界壁に問題がない物件は4割、グレーゾーン(界壁はあるが、隙間がある)の物件は3割、残りは明らかな不備(界壁がない、もしくは隙間が大きすぎる、もしくは界壁の部材や工法に違法性がある)3割の補修施工工事費用が加わる。

1部屋の補修施工費用は、おそらく約20万~30万程であるから安く見ても20万円×(560,000部屋×30%)=336億円の費用が補修工事費として消える。
これでレオパレスは債務超過となり、結局は利益重視の外資しか助けてくれなかった訳である。

レオパレスは日本の不動産業界で唯一北海道から沖縄まで全国に単身世帯のアパートを管理し、『アパートのようでありホテルに近い便利さ』というシステムを構築し今日まで繁栄してきた上場企業だ。
『家具家電付、マンスリー、敷金礼金0円』という今では聞きなれたこの言葉を全国共通の言葉にしたのは言うまでもなくレオパレスの力だろう。

なのになぜ外資しか出資・融資をしてくれなかったのだろうか?世間は不思議に思う所ではあった。
答えは、『違法性が疑われている企業へはモラルとして投資できない』というのが日本の企業や銀行のスタンスである。もし、ゆくゆくの黒字化や利益を求めて出資してしまっては『なぜ違法性が問われているレオパレスの肩を持つのか、企業としてのモラルはないのか』と経済界よりバッシングを受けてしまう可能性も高い為です。

これをチャンスとして出資・融資(実際には経営権の取得も視野に入れた買収行為)してきたのが、ソフトバンクグループのフォートレスである。フォートレスが米国証券取引所での上場をしている一般的な外資ファンドです。

外資からすると、『問題を起こした企業で、しかし改善し利益を出す仕組みを携えている企業』は喉から手が出るほど欲しい企業です。レオパレスへの出資は必然的に外資の標的となりました。

もちろん、それから3年が経ち、おそらく2022年内には黒字化をするであろうレオパレス21をこれから買収したいと思う日本企業はたくさん出てくるでしょう。
なぜなら単身世帯向け専門で、『顧客の便利さ』を重視しているレオパレスのスタイルは群を抜いているからである。

先日、レオパレスは全国にある56万部屋の内、44万部屋の鍵をスマートロックに変えていくという発表を公開した。
こんなことができるのはレオパレスか大東建託ぐらいだろう。
これからの国内における不動産市場は、レオパレスがスマートロックを活用し始めることにより全国的に賃貸物件の鍵はスマートロックを採用する動きが活発化する事が大きく予測できます。

ここでスマートロックの便利さをお話致しますが、今の鍵は現物の鍵を差し込み部屋の鍵を開けるという実態です。
スマートロックとは、入居者の携帯電話(スマートフォン)をかざすだけで部屋の鍵が開きます。閉まるのは扉が閉まればボタン一つで完了です。

スマートフォンを忘れても自分とスマートロックの管理センターだけが知り得る暗証番号を押すだけで開場できます。

つまり、入居者との鍵のやり取りが無くなり、入居者は不動産会社に鍵を取りに行く必要もなく便利で入居できるという事です。さらには、不動産管理会社によるマスターキー(お部屋に入るためのスペアキー)の保管も必要なく、店舗の縮小(鍵の保管庫が不要になる為狭い事務所でも運営できる)も可能となり、人件費も店舗コストも同時に下げれる効果が期待されます。

レオパレスのお部屋を紹介(仲介)する不動産賃貸会社も大きくメリットがあります。
レオパレスは、自社の部屋を契約してくれた仲介会社にはお礼金(報酬)として1カ月~3カ月の業務報酬費用を支払います。報酬が魅力的でレオパレス物件を仲介したがる不動産業者も多いですが、面倒なのは入居希望者の現地案内です。現地の部屋鍵をわざわざレオパレスの事務所から借り受け、入居希望者の部屋案内が終わればまた鍵を返却しに行かないといけません。
スマートロックになればその仲介業者との鍵のやり取りが省けますのでお互いの労務軽減に繋がり相乗効果が期待されます。

さらにはレオパレス21は入居者との契約も入居者と会わずに契約できるシステム(電子システム:スマートフォンやパソコン上で契約が完了できる仕組み)も備わっているため、契約も入居もお互いが手間いらずで完結できるという新たな仕組みを確立しようとしている。
これは国内の不動産市場に大きな変革をもたらすのは容易に想像できる内容です。

スマートロックにおいてはまだまだメリットが多い。
通常の鍵であれば、入居者が退室後の『ルーム清掃やエアコンクリーニング』が発生しますが、清掃業者もわざわざ鍵を受け取りに行かずに清掃に入れるという便利さが生まれます。
たしかに地場の不動産会社はダイヤル式の簡易キーを使用しており、業者と鍵のやり取りはありませんが、鍵のダイヤル番号を同一にしている所が多く、セキュリティ面としてはとても軟弱です。
不動産管理会社を辞めた社員、悪質業者が空き室を無断で利用する事も可能な状態という事です。
また、ダイヤル式の簡易キーを設置しに行く時間や労力がかかるため、結局はスマートロックがいいというのが現場の答えとなり、この流れは全国に広がるのは間違いないのではないかと思います。

問題を起こしているイメージの高かったレオパレスですが、結局は不動産業界で『電子契約』や『スマートロック』という未来志向ある仕組みを樹立したら黒字回復は目前であると私は思います。
現に、世間を騒がせたレオパレス問題の絶頂期の時でさえ、56万部屋中40万部屋以上も入居者契約継続中であり、今は45万部屋の入居まで改善されている。レオパレスが掲げている入居率では48万部屋強の入居が必須ではあるが、全国にあるレオパレスセンターに加え、フランチャイズでレオパレスの賃貸を斡旋しているレオパレスパートナーズの数を合計すると約200店舗以上に上る。
その200店舗が、30,000部屋÷200=150部屋の契約を取れたら本企業の業績回復は必然となる。

あくまでも簡略的な計算であり、50部屋しか契約できない店舗もあれば、3倍の500部屋以上契約を取れるエリアもあるだろう。しかし、数字で見ても難しくない状態であるのは間違いない。

レオパレスは粛々と界壁問題に向けて色々な立証実験を試みたり、第三者機関に問題がない事を証明させたりという事を行いながら親元の国土交通省と世間の顔色も見ながら慎重に業績回復を目指している様子だ。

私の見解では、ウイルス問題による経済の流れが止まったり、また活動したりという不安定さも考慮し、2022年9月には公式的に黒字発表を行うのではないかと思います。
その際に、大方の建築問題に終焉を迎えている様子が確認出来たら大手銀行の融資が再開し、融資が再び開始されたら名のある企業が我こそはとレオパレスの買収に動くだろうと思います。
フォートレス(外資)は株価が上がり、投資した300億が倍にでもなれば御の字として金額提示の条件と内容によりいつでもレオパレスから撤退するだろうと思います。

これでレオパレス問題の終焉が見えて来たという実態から予測まで本記事でご紹介させて頂きました。

ちなみに、レオパレスや全国展開をしている不動産会社として大東建託が国内の不動産業界を壊して、新たな価値あるサービスを展開するだろうという事も未来予測としてご紹介させて頂きます。

新たな価値とは、『スマートロック以上の変革なのか?』さらに凄い仕組みなのか?
答えは、基本的な事への変革です。それは、お部屋のルーム清掃の内容(質)の変革です。

え?ただの掃除の話なの?』と誰もがあまり興味を示さなそうな話題ですね。
ですが、皆さんの中で、入居前に自分が住む予定の賃貸物件のキッチン換気扇の中の状態やトイレの換気扇・換気口の状態を確認してからご入居した方はどれくらいいるでしょうか?おそらくほとんどの人が『パッと見た感じの状態』だけで住んでいると思います。

実は、現在の不動産業界のタブーは、『ルーム清掃の質が悪い』という事です。
以下の点が現在ほとんどのルーム清掃で清掃が出来ていない確率の高い箇所です。

・キッチンの換気扇(蓄積された油汚れ)
・トイレの換気扇・換気口
・トイレタンク内に蓄積されているカビや汚れ
・トイレ下の裏側の蓄積された汚れ・尿石
・カーテンレールの内側(中)の蓄積された汚れ

この部位を確認してみてください。恐ろしい実態を知ることが出来ます。(新築時は大丈夫です。)

『ではレオパレスや大東建託はこの隠れた箇所の蓄積された汚れを放置していないのか?』
いいえ、放置しているケースが多いのが現状です。

ですが、ウイルス問題により世間の価値観も変わりました。
触る物、空気、些細だが、大切なことへの配慮を一貫したサービスとして提供できるかどうかという事もこれからの不動産業界の問題点となるでしょう。
地場の不動産会社ではほとんどが解決できない問題です。なぜなら、一般的な不動産会社は入居者から基本清掃費用(退去時の基本ルーム清掃費用)を入居前の契約時に頂き、その頂いた清掃費用×70%くらいで清掃会社に安価な値段で発注しています。当然、清掃会社は従来通りの価格では質の良いサービスの提供は不可能です。
上記、清掃が出来ていない箇所を行うだけで、+2時間~3時間は要する作業内容です。当然、その部位に必要な業務用薬剤を使用しますので今までの単価に加え+1万円は頂かないと清掃会社として成り立ちません。

また、換気扇や入居者が触る可能性が高い部位には、『エコ剤』を使用し、コーテイングする事により消臭・抗菌作用をもたらします。この作業も部屋の広さにもよりますがプラスの作業時間、プラスの材料費が加算されます。

要は、不動産管理会社はその費用を入居者から頂くために事情を説明し、理解を頂き、価値を感じてもらう労務をマニュアル化しなくてはいけません。
このような労務増加をすぐに出来る会社は、おそらく大東建託とレオパレス、他にはダイワハウスや積水ハウスの賃貸会社だけではないでしょうか。
エイブルやアパマン、ミニミニといった大手仲介業者もおありますが、実態はフランチャイズが多い為、マニュアル化し変革するには時間もかかりますし、またフランチャイズのデメリットである店舗の社員の能力によりバラつきが生まれるという事も予測できます。

これまで見たくない実態を見ずに、入居者へのサービスの質を向上しようとしてこなかった不動産業界のツケを大東建託やレオパレスが一気に変革した場合、不動産業界の悪質な体制を壊し、新たな価値を生み出すことになるでしょう。

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