大家業と不動産業は根っこが違います。

皆さんは不動産の大家業って何をして利益を得られるのか、どのような事が大切かを知らない人が多いのではないでしょうか。

 実は大家業についてよく理解している人は、不動産会社に勤めている人でさえ1000人に一人ぐらいです。

 不動産会社に勤めている経験があるから大家業として成功する訳ではありません。賃貸営業で何年営業経験を積もうが、管理の仕事を極めようが、全国で一番の売買取引実績を達成しようが、大家業として成功するという根拠にはなりません。

 実際、不動産会社に勤務している人や自ら不動産会社を経営している人で、不動産を所有し大家業も本業の傍らで営んでいる人の6割以上が成功していません。

 ちなみに成功の定義は、『年間を通じて所有不動産が単体で常に黒字である』という事です。

 年間を通じて所有不動産の単体という意味は、大家さんの中には1棟物件を所有している人もいれば、複数棟の物件を所有している人もいます。

 この複数棟の物件一つ一つが常に黒字であるという事です。これはとても難しいことなのです。

俺は賃貸営業を20年もやってきた。市場はよく理解しているから不動産を購入しても上手くいく

 こんな人も多くいます。しかし、これは大きな間違いです。

不動産の大家業を成功させるには、大家として大家業を極めようと努力しなければいけません。

 実際に自分で物件や部屋を綺麗にし、空き部屋を募集し、入居者獲得の契約を取得し、入居者のクレーム対応や家賃回収業務を行い、破損した箇所の修理や工事を行い、入居者から得た家賃収入で固定資産税や銀行への返済を行うという一連の仕事をやってのける人であれば完璧です。しかし、現実にはそのような大家はほとんどおりません。

 物件の清掃や部屋の清掃は清掃業者に依頼し、空き部屋募集や入居者対応は不動産管理会社に委託し、その委託先の管理会社から振り込まれた家賃で銀行や税金の支払いを行う大家が最も多い業界です。

 であれば、大家業の大切なことはなんでしょうか。

 それは多くの人たちに助けてもらう事です。そして助けてくれる人たちと信頼関係を築き続け、感謝の気持ちを忘れずに大家業に挑むという姿勢です。

 不動産管理会社、清掃会社、インフラ(電気・ガス・水道)会社、建物や部屋の修理修繕をしてくださる業者。物件を購入する為の資金を貸してくれる銀行と大家業は多くの人たちの『協力(助け)』で成り立つ事業です。

 どれが欠けても上手くはいきません。

その物件の購入価格は本当に適正か、あとあと赤字になり得ないのだろうか。

この物件はこのままで安泰か、何か努力する事はないのだろうか。

大家業は常に待ちの仕事ではなく、自らが自らの事業を成功させるために考え、動き、関係する多くの人たちと良好な人間関係を築き上げてこそ成功すると私は思います。

 もしこれから不動産を持ちたいと思っている人がおりましたら、大家業とはいったい何を努力すればいいのか、誰を頼ればいいのか、本当に購入しても大丈夫かを自問自答してください。安易な欲によって行動すると、後戻りが出来ないのが大家業としてのリスクです。

 『私は相続税対策があったから、そんなに儲からないと分かっていても多額の借金をして不動産を購入した。(アパートマンションを建設した。)』

『俺は所得が高くて安定しているから、所得税の節税で不動産を購入した。(アパートマンションを建設した。)』

 人様の考えに余計な口出しだと分かってはいますが、はっきりとお伝え致します。その考えで不動産を購入したり、建設した結果、その不動産を受け継いだ子供や孫が苦労している人も何万人以上といます。

どの商売でも大切なことの一つとして、『儲からない事業』は必ず足を引っ張ります。この経済社会において、儲からない事業をするぐらいであればボランティアをしたほうがよっぽど社会貢献になりますし、自分の子や孫に迷惑をかけないで済みます。

 それでも今日も『人間のあさはかな欲』により、不動産を購入したり、建設する人は減りません。不動産という業界に挑むのであれば、せめて購入後や建設後に努力をし続けるご覚悟をお持ち頂きたいです。

 楽して簡単に稼げるビジネスを営業マンが販売しに来るわけがありません。

表面化して分かりやすいリスクばかりではなく、見えないリスクも見ようとして欲しいです。
ある程度のリスク検証を行い計画性と覚悟を持てば不動産投資はとても楽しめる仕事でもあります。

今既に不安になっている大家さんがおりましたら、『今の自分に何が出来るだろう。』と考えてみれば前向きな希望も必ず生まれると思います。
ただただネガティブになるだけでは何も解決できません。とはいえ、無謀なポジティブ思考も危険です。
『冷静に、慎重に、覚悟を決めて、前を向いて行動する』
これは私が毎日のように意識している感覚です。

私達は人の考えや思考を変えることは中々出来ません。
ですが唯一、自分は変えれます。

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