とある不動産や(残酷の8話)

『宝町』にやってきた一人のヤクザ。

何でも自分の思い通りにならないと気が済まない。
いつも、自分の爪を噛むのが癖だ。

一人のヤクザは、通称『蛇(へび)』と呼ばれている。
その名の通り、どんな善良な人間にも絡みついたら離れない極悪人だ。

『蛇』は、一人の弟がいる。
唯一の身内である弟には優しい。

蛇は、そんな唯一の弟に会いに宝町へと戻って来たのだ。

蛇は、ほぼ一匹オオカミのようなヤクザだ。
悪い事をするときも、飲むときも、よく独りでいる。

蛇が久しぶりに弟と再会した夜のこと。
弟が蛇に相談する。

(弟)
『兄さん、惚れている女がいるんだけど。全然俺を大事にしてくれなかった。
しかも、自分という彼氏がいるのに、他の男と仲良くなりやがった。
あの男と●●子だけは許せねぇ。』

(蛇)
『俺の大事な弟をコケにしやがって。
よし、任せろ。その男も●●子って奴も俺が痛い目にあわしてやる。』

(弟)
『さすが兄さん、よろしく頼むよ。』

蛇の弟は、以前●●子につきまとっていた『例のストーカー男』だ。

この弟は自分だけが不幸になるのは嫌だと思い、ヤクザである自分の兄(蛇)を使い、復讐をたくらんだ。

後日、蛇は『イカツイお兄さん』の職場に入って来た。

(蛇)
『あんたがイカツイお兄さんかい?』
(イカツイお兄さん)
『そうですが。どちら様ですか?』
(蛇)
『弟が世話になったらしいな。近々、痛い目にあわせに行くから待っとけよ。』

イカツイお兄さんは、蛇の異様な空気感に緊張と警戒心を高めた。
『嫌な予感がする。普通の人間ではない。』

イカツイお兄さんは、知り合いの弁護士や同じ武道家仲間に声をかける。

弁護士からの要望を受けた警察に●●子の自宅近辺を見回りさせる。
武道家仲間には●●子の娘の護衛を任せる。
イカツイお兄さんは、蛇とストーカー男を探し、話し合いを試みる。

漆黒の夜空にわずかな星の光が、まるで『狂暴な黒猫』のように見える夜更けの晩にイカツイお兄さんと蛇は街で出会う。

(蛇)
『けっこう顔が聞くんだな。警察や強そうなお仲間がちょろちょろしてるもんだから手が出しにくいな。』
(イカツイお兄さん)
『なぜ、私達を恨んでいるのか話してもらえないか。』
(蛇)
『弟の女をお前が奪い取ったんだってな。だからお前もその女も痛い目にあわすのが筋だろう。』
(イカツイお兄さん)
『それは、筋違いというもんですよ。私は誰からも●●子さんを取ってないし、そもそも●●子さんは誰とも付き合ってはいなかったですよ。』

蛇は、弟を呼び出し事情をイカツイお兄さんの目の前で確認する。
弟のうろたえる反応を見て、蛇は大体の事情を理解する。

(蛇)
『まあ、とはいえ、俺が動くはめになったのは事実。
お兄さんがこれをどう落とし前付けるか、そんだけだ。』
(イカツイお兄さん)
『いいがかりもいい加減にしろよ。二度と近づくな。』

イカツイお兄さんは蛇に睨みを効かせると、足早にその場を去っていく。

(蛇)
『あいつムカつくな~。』
蛇はとても苛立っていた。
自分に対してビビりもしないイカツイお兄さんに心から苛立っていた。

次の日、事件は起きた。

娘を幼稚園に●●子が迎えに行った時、護衛の武道家仲間二人が背後からやられる。
『例のストーカー男』とヤクザの兄である『蛇』だ。

ストーカー男と蛇は、武道家にまともには勝てないと判断し、刃物を使った。
背後から二人の武道家をメッタ刺しにする。
武道家も抵抗し、若干の痛手を蛇に負わせるが、ストーカー男が用意していた車に●●子と娘を乗せ、拉致した。

刺されながらも武道家仲間は『車のナンバー』を確認し、イカツイお兄さんに電話をする。

(武道家①)
『ナンバーは●●の1111、早く警察と助けに行ってくれ。すまない。』

イカツイお兄さんは大量の汗と怒りから、体からわずかに湯気が出始める。
『絶対に許さん。』
イカツイお兄さんは近くの警察署で事情を伝え、すぐさま警察と連携し、
ストーカー男と蛇を探す。

通報により、港近くの廃ビル前に車両ナンバー『●●の1111』の車が駐車されている事を知る。
警察とイカツイお兄さんがその廃ビルに入った時には、ストーカー男と蛇の姿はなかった。

いたのは、裸当然で血だらけになって娘を抱えている●●子と、
両目から血を流している●●子の娘だった。

続く。

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