不動産事業には、大きく分けて7つのリスクが存在します。
それは、
立地・価格・入居者・返済計画・税金対策・修繕計画・災害
です。
このリスクについて一つずつ見ていきましょう。
①立地のリスク
言うまでもなく、場所はとても大事です。
どの場所が大事かは、行う事業により異なります。
また、今は良くても将来悪くなるエリアもあります。
《参照:いい土地・いい物件の見つけ方》
例えば、大学のキャンパスが新しくできるから、学生用マンションを購入しよう!建築しよう!と実践された方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、このように将来出来上がる施設や環境に合わせて不動産投資を検討される方は、よっぽど資金力が豊富で、経験値のある方しかお勧めできません。
なぜなら、誰でも考え付く投資方法は、多くの方が思いつき、実践されてしまうからです。
最初は良かったけれど、5年もしないうちに同じような物件がたくさんできてしまい、空き部屋が増え、家賃も下げ、そうなると返済計画が狂い、破産へ・・・という最悪の道に進む方もおられます。
自分の考えももちろん大事ではありますが、自分の考えだけに偏ることが無いよう、信頼できるスペシャリストの事業パートナーを3人ほど見つけ、相談することが大事です。
《参照:👉いい不動産業者を選ぶコツ》
②価格のリスク
価格の適正を調べ、計算することはとても重要です。
この計算が狂うと、ずっとツラい返済地獄に突入する可能性もあります。
《参照:👉失敗しない不動産購入方法とは》
③入居者リスク
入居者のリスク管理もとても重要です。
(1)家賃滞納
(2)自殺・他殺事件
(3)火災や破損
(4)空き部屋や家賃の下落リスク
入居者リスクは、このようなリスクを伴っています。
結論から申し上げますと、良い不動産業者(管理会社)を事業パートナーにできるかどうかが、カギとなります。
《参照:いい不動産業者を選ぶコツ》
また、加入すべき保険も確認が重要です。
最近では、通常の自然災害だけでなく、自殺があった部屋のリフォーム費や空き部屋の補償なども保証してくれる保険もあります。
空き部屋増加と家賃下落のリスクについては、情報と計算の両方が必要となります。
得るべき情報としては、
(1)その物件が存在するエリアにおいてどんな間取りのどれくらいの家賃の収益物件が多いのか
(2)店舗としてのニーズが見込めるのか
(3)コインパーキングや月極駐車場の需要は高いのか、低いのか、
などです。
④返済リスク(支出のリスク)
一定の指標となる計算式をお伝えします。
※小規模の不動産(戸建1軒や区分所有1部屋等)除く、10部屋以上の事業規模の不動産が基準
【家賃下落と空き部屋を勘案したリスク計算】
月の全体の収益(賃料)×70%×12カ月÷物件購入費(諸経費全て含む)×100=?%
※金融機関も、物件の全体賃料に70%をかけ(金融機関は、ストレスをかける、と表現します)、返済計画に支障をきたさないかどうかのシミュレーションを行うケースが多いです。
※月の全体の収益で絶対に注意が必要なことは、賃料が適正かどうかを賃貸会社2社以上に相談し確認してください。近年、お部屋に家具家電を付けて一時的に賃料を上げ、少しでも高く売却をしようと考えている大家も増えています。
購入資金全額を借入している物件で、上記の計算結果が5%を下回った場合は、
銀行への返済や固定資産税の支払い、部屋の修繕費、物件の修繕費用に苦しむ可能性が高いです。
上記の計算だけでリスクのすべてを賄うことはできませんが、少しでも利回りが高ければ、あなた自身の不動産事業は安定しやすいです。
ちなみに、実際の年間入居率が85%を下回っている物件はそもそも危険ですので、購入前には必ず過去3年くらいの年間入居率はご確認ください。
新築の場合は、信頼できる不動産業者や、インターネットを併用し、周辺に類似している物件をいくつか見つけて上記のリスク計算をしてみてください。
もう一つの指標として、返済比率も重要です。
返済比率は、暗算で大体把握できます。
月の物件全体の収益に対して、50%未満で返済が出来ていれば、まずまず合格ラインです。
出来ていなければ、出来るように計画を立てることです。
(借入金を減らす、金利を下げてもらう、購入費を下げてもらう、などのコスト削減が必要です。)
リスクシミュレーションにおいては、あなたが信頼できる不動産業者と銀行員さんにダブルで確認することをお勧めします。
⑤税金対策
税金対策(節税)については、いくつかあります。
また、それぞれの資産状況により対応が様々ですので、一般的な事柄のみ記載します。
なお、実際の確認方法としては、不動産に強い会計士・税理士にご確認ください。
①収益物件は10世帯以上(戸建は5棟以上・駐車場は50台以上)で青色申告可能。
②小規模企業共済への加入。
税理士も勧める方が多いです。貯蓄と所得税対策のダブル効果。上限月7万円(上限年間84万円)所得から控除できる。
個人事業主・中小企業の会社の役員が加入できます。⇒小規模企業共済加入資格はコチラ
③年間の収益が900万円を超えるなら、名義を法人名義にする。
消費税が還付される可能性があります。《参照:👉儲かる大家さん》
⑥修繕計画
《参照:👉失敗しない不動産購入方法》
建築士や住宅診断士などに購入予定の建物を見てもらいましょう。
(料金は規模によりますが、5万円~20万円くらいです。)
良心的な不動産業者は、売主負担・業者負担で調べてくれます。
見てもらうことは、
今と将来に降りかかってくる建物の修繕内容と費用負担の予測額です。
購入する前に計算・準備をしておかないと、損をします。
(例:屋上の防水工事・建物外壁塗装工事・内装塗装工事・その他修繕工事など)
⑦災害リスク
《参照:👉失敗しない不動産購入方法》
ハザードマップで災害予測含め、その土地のエリア的なリスクがどれくらいあるのか確認してください。
その土地を管轄する区役所や市役所にも足を運んで確認してください。
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