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小説 不動産

    • 2020年9月15日
    • 2021年4月13日

    とある不動産や(魔の13話)

    ヤクザは素人には引き下がれない。引き下がる気持ちも全くない。 Aも同じだ。Aは、どことなく自分の死を待ち望んでいる。 (Aの心)『所詮この世は暇つぶし。悪人だらけの世の中で、ただただ楽しく時間を潰すだけの毎日。』 ヤクザは部屋の中に6人もいる。Aには仲間はいない。一人だ。Aの腰には、スーツに隠れて忍 […]

    • 2020年9月14日
    • 2021年4月13日

    とある不動産屋(静寂の12話)

    Aは、『宝町』に根付いた『地上げ屋』だ。 Aはひょんなことから『シングルマザーの母親とその娘』の依頼を受けることにした。Aは、まさか『イカツイおじさん』とその二人が知り合いであることは知る由もない。 Aは、早速二人が住んでいるアパートを見に行った。たまたま二人のスーツ姿の男がいた。 (A)『すいませ […]

    • 2020年9月12日
    • 2021年4月13日

    とある不動産や(ゲスの11話)

    『なぜだ。何が起きた。』イカツイお兄さんは現実が受け入れられない。ストーカー男と蛇を殺したかった。人生を捨て、復讐者としての覚悟を決め、地元ヤクザの力を借りてまで二人の凶悪犯罪者を追い込んだ。しかし、『もう一度、●●子と娘と三人でやり直せるなら』と、昔の三人で楽しかった思い出にすがり、二人を警察に突 […]

    • 2020年9月11日
    • 2021年4月13日

    とある不動産や(復讐の10話)

    数週間すると、娘の包帯は綺麗にとれ、左目はとても見えるようになっていた。ただ、娘にも廃ビルでの出来事で深いトラウマができた。 そんな娘のそばに母親の●●子がいた。二人は、少しでも力をいれたら割れてしまう風船を抱えるのかように、静かに、ただ確かに抱き合った。 (娘)『イカツイお兄さんは?』 (●●子: […]

    • 2020年9月10日
    • 2021年4月13日

    とある不動産や(血の9話)

    ●●子のすすり泣きが建物内に響き渡る。●●子の娘も大きな声で泣き叫んでいる。 イカツイお兄さんが急いで二人のそばに駆けつける。 母親に抱き抱えられた娘の両目からたくさんの血が流れている。 まるで赤い血の涙を流しているような、とても痛々しい姿で娘は泣き叫ぶ。 (イカツイお兄さん)『救急車を!』 イカツ […]

    • 2020年9月9日
    • 2021年4月13日

    とある不動産や(残酷の8話)

    『宝町』にやってきた一人のヤクザ。 何でも自分の思い通りにならないと気が済まない。いつも、自分の爪を噛むのが癖だ。 一人のヤクザは、通称『蛇(へび)』と呼ばれている。その名の通り、どんな善良な人間にも絡みついたら離れない極悪人だ。 『蛇』は、一人の弟がいる。唯一の身内である弟には優しい。 蛇は、そん […]

    • 2020年9月8日
    • 2021年4月13日

    とある不動産や(出会いの7話)

    『イカツイおじさん』が若い頃は、『イカツイお兄さん』と呼ばれ、真面目な正当営業マンとして、『宝町』の不動産屋で勤務していた。 街にはお年寄りに若者、子供まで『イカツイお兄さん』を慕っていた。 『部屋の事で困った事があったらイカツイお兄さんに!』『商売が行き詰まり、店舗代が払えなくなる前にイカツイお兄 […]

    • 2020年9月7日
    • 2021年4月13日

    とある不動産や(物語⑥)

    燦燦と煌めく夜のネオン街、女が男を、男が女を騙し騙されの混沌とした大都会、『宝町』にAは根付いた。 Aには絶対的な『地上げ屋』のスキルと巧みな交渉能力がある。 Aは、『家賃滞納回収』と『立ち退き』のスキルを駆使し、街の裏方として地上げ屋としての地位を確立していく。 『家賃滞納に困った時はAさん』 『 […]