不動産業界の裏側~第三章

第三章では、『賃貸営業』についてお話をさせて頂きます。

皆さんは賃貸の営業スタッフはどのような基準で入居希望者にお部屋を紹介すると思いますか?
実は、不動産会社によりいくつか物件紹介の優先順位があります。

賃貸営業の紹介(仲介)優先内容

・自社ビル・自社で提案し建築してもらったアパートマンション
・自社の管理物件
・成約したら報酬が多くもらえる物件
・成約したらお小遣いが貰える物件
・好きな大家さんが所有している物件

大きく分けてこの5つが主に賃貸営業スタッフが入居希望者に案内する優先内容となります。
たまに勘違いしている物件オーナーで、『早く空き部屋を埋めろ』と口うるさく言えば少しはましになるという人もおりますが、大きな間違いです。

それは短期的な効果がたまたまあっただけで、長くは続きません。
管理会社も最後には『弊社との管理契約を解消させて頂きます。』というお別れも全然可能だからです。

物件をお持ちの方は、上記内容で3つ以上該当していれば大方良い運営状況ではないでしょうか?
『私は1つしか該当していない。』と思った人でもこれから努力すれば問題ないと思いますので気を落とさないで欲しいです。

上記5つはおそらくほとんどの不動産会社に通じている要件だと思います。
ここでの疑問点は、『入居者が求める部屋』をベースにしているのではなく、『入居者を成約させたい物件がベースとしてある』という一見不条理に感じる点です。

稀に、入居者さんのニーズで契約が欲しい為に他社の管理物件でも、手数料はほとんどなくても入居者のニーズにお応えする賃貸スタッフもおりますが、、本当に稀です。

『弊社でご案内できる物件は以上となります。いかがでしょうか?』このような謳い文句で入居希望者を振るいにかけるのが一般的な不動産賃貸営業です。

これにはどうしてもビジネス報酬としての原因が存在します。
例えば、賃貸スタッフの優先内容で成約頂けたら成功報酬は10万円(セミファミリー客と仮定します)とした場合、
そのお客さんにかける時間や労務を考えてしまいます。
成功報酬10万円の為に要する労務は人それぞれではございますが、2カ月、3カ月も費やしたくないのが現実です。
ですので、ほとんどの賃貸スタッフは『入居希望日』を確認し、なぜ賃貸を借りなければいけないのかという理由を明確に聞きます。

あいまいな回答や、『特に時期は決まっていない』という『もし今よりもいい物件があれば』的な顧客へは力を入れません。

ここで第三章をまとめます。

第三章~賃貸営業スタッフのご案内物件優先内容について~

1,入居希望者は入居希望日となぜ部屋を借りたいのか明確に話してあげてください。
※嘘は禁物です。例え顧客側でも悪意が証明されれば詐欺罪に問われる事もございます。

2,入居希望者は自分が住みたい要件を明確にすることと、予算(毎月の支払家賃等)をご自身で明確に把握されてください。

 

もしも、『私はこの月内に契約し1日でも早く借りたいから、あなただけを仲介人としてお任せしたい』と思うのであればその旨をきちんとお伝えしてください。

先程ご紹介しました5つの優先内容であなたのニーズとマッチしなくても確実に成約頂ける可能性を賃貸スタッフが感じれば他社の管理物件でもドシドシご紹介してもらえる可能性が高いです。

やはり人は『任せてもらえる=承認してもらう』という行為に好感を得るのでしょう。

連載記事👉『不動産業界の裏側~第四章』

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