咲かない雑草(絵本:自作①)

絵本を作ってみました。

お時間ある方、お付き合いください。

あるところに、一つの雑草がある。
その雑草は、どこにでも生えている、普通の雑草だ。

その雑草のそばに、一つの可愛くてきれいなお花が咲いている。

雑草は、そのお花のそばにいるだけで毎日が幸せだ。

あるとき、その可愛いお花が人に踏まれそうになる。
雑草は、お花のかわりに人に踏まれ、お花を守った。

ある時は車が、ある時は犬が、
可愛い大好きなお花が踏まれそうになると、きまって雑草が身代わりになる。

とある日、
子どもたちが、可愛い大好きなお花のそばにやってくる。

子供たちの一人が可愛いお花をひっこ抜いた。
お花は生気を失い、ぐったりした状態で子どもたちに持っていかれた。

雑草は守れなかった。
雑草は自分を恨んだ。
雑草は泣きたかった。叫びたかった。
でも雑草は雑草だ。涙も声もでない。
ただただ悲しい気持ちで、いつもの場所に立っている。

そんな様子をずーと見ていたお空は、
今日も雑草のかわりに泣いている。

咲かない雑草見開き

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