不動産業界の裏側~第一章

不動産業界の裏側と本記事を見られた方の疑問点を想定し、価値ある記事をご提供出来たら幸いです。
それでは早速、不動産(賃貸・管理)についての裏側からご紹介させて頂きます。

まず、第一章は『入居者より頂くルーム清掃費用』についてです。

その名の通り、入居者さんが退去された後にかかるルーム清掃(お部屋の掃除)です。
不動産会社により、退去後の基本ルーム清掃費用は異なりますが、一般的には『単身者物件(30㎡未満)は約4万円未満』『セミファミリー(50㎡未満)は約7万円』『それ以上は要見積次第』というのがスタンダードなラインだと思います。

しかし、本当にこの金額でのルーム清掃サービスが施されているのかと言えば、答えはNOです。

大方の不動産会社は、入居者さんから頂いた清掃費用代金×70%~80%で清掃会社に依頼をします。
不動産管理会社も清掃業者とのやり取りや入居者さんとのやり取りに時間を要する為、事務手数料的な利益を欲します。この手法は今も20年前もほとんど変わりません。
悪徳業者ですと、入居者から基本清掃費用を2倍・3倍と請求し、清掃会社には安価な価格しか支払わないため利益を搾取している様子です。

ここで、一つ大きな疑問が生まれます。
まず、お部屋の広さが同じでも汚れ度合いは全然違うのになぜ基本清掃費用は変わらないのか。

通常、入居者さんの過失であれば別途入居者さんに請求します。
しかし4年以上~中には10年も住んでいる入居者さんの場合で入居者さんの過失がない場合には、基本清掃費用以外の項目は大家さんの支出となります。いわゆる経年劣化に伴う大家支出です。

この大家支出をに対してとても抵抗する・支払いを拒む大家も存在します。
その場合にはどうなるのか。答えは清掃会社が割に合わない仕事をさせられるという事になります。

中には、稀に不動産管理業のスキルが高い人物がおれば、前もって癖のある大家さんと密に対話し、費用捻出をしてもらいやすいように事前交渉を致します。
もしくは、管理会社さんの利益を減らし清掃業者への負担を軽減してあげます。

ですが、8割以上の不動産会社にはこのようなスキルを要する人物はいないのが現状でしょう。

ここでさらなる問題点が生まれてきます。
低い清掃単価で仕事を依頼された場合には、清掃内容も安かろう悪かろうという結果に陥りやすいです。
単純な流れです。清掃会社も赤字の仕事は受けられないため清掃時間を短くしたり、使う材料を安価なものへ変更します。また管理会社のスタッフや入居希望者が気づかない『換気扇・換気口・排水口』の清掃を怠るケースも多いです。

不動産管理会社の管理スタッフの中には『たまに損する仕事もあると思うが、相対的には利益が出ているはずだから』と清掃業の本質も知らないのに偉そうに安易な軽口を叩く人もおります。
そのような軽口を発言した経験のある不動産実務者はプロとしては失格だと思います。

その清掃業で大方いくらの損失なのか、その損失を何の仕事でいくらくらいカバーできる保証があるのか。
具体的な考え・プランもない会話に有効なビジネス関係は築けません。
そもそも、このような考え方の人だから大家への事前準備もしなければ計画・実行も出来ないのでしょう。

ここでもう一つ、大家さんの現場を知らなすぎる無知も原因です。
大家さんに清掃や管理・賃貸の取り組み・仕組み・通常業務を把握することは簡単ではありませんが、知ろうとする行為は出来るはずです。

知らないからと言って、そのままにしていてはゆくゆくご自身の不動産事業に損失を生み出す可能性があります。
例えば、家賃が下がり続ける、修繕費がかかりすぎる、中には大家さんの義務を果たしていないため入居者んにケガをさせたり、クレームの種を大家さん自身が作り出している事に気づけない人もおります。

ここで、本第一章をまとめます。

第一章 ~ルーム清掃について

1,入居希望者は自分が住む部屋の『換気扇・換気口』も洗浄してもらえているか確認した方が良い。

2,入居希望者は、入居する前に壊れた箇所・壊れやすそうな箇所を細かく確認し、写真に残し、入居前に管理会社に『後々私のせいにしてこないように』と念を押して約束させてください。

3,清掃業者さんは、割に合わない仕事であればどうして割に合わないのか仕組みを理解してください。

おそらく、1,と2,はすぐにでも役立ちます。
しかし、3,については『仕事上どうしようもないじゃないか』と思われるでしょう。

私はそうは思いません。たしかに今すぐの実行には『会社の内情』に理由もあり、損得勘定で考えるしかない要因もあります。ただ時間はかかりますが『自分たちの仕事に価値を感じてもらい、きしんとした対価を支払ってくれる』という大家さんを直接持つ事です。
そうすれば、管理会社がどこであっても『大家さん指定の清掃会社』として存在出来ます。

大家さんは信頼している清掃業者に仕事を依頼し、清掃業者はその信頼に感謝し、次なる入居者さんの為に仕事をすればプラスの相乗効果が生まれると思います。

どの仕事も同じですが、『お金を支払う人から直接仕事を頂く関係』が最強です。

注目記事👉『不動産業界の裏側~第二章』

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