レオパレス21 債務超過100億円超え

9月30日に東証一部上場企業である『レオパレス21』の決算発表がある。

各新聞社に報道機関は、『レオパレス21債務超過100億円超え』という見出しで公表する見込みだ。

レオパレス21は、2年前の『違法建築問題』により業績が急激に悪化した。

違法建築問題の前は、預金は1000億円以上あり、自己資本比率は30%程と有力な一部上場企業として存在感を表していた。

しかし、現在の預金は毎月の赤字による支出が続き底をつきそうだ。
さらに自己資本比率は0.7%以下という最悪の状態となっている。

同社の経営陣は,
助けてくれる企業』や『投資機関』を急いで探していたが、見つからない。

おそらく同社の経営陣は『いくつかの条件』を提示した中で各投資機関や各企業と交渉してきたのだろう。

しかし、
各投資機関や各企業にとって『レオパレス21の買収&合併』,
レオパレス21との資本提携』は全く魅力がなかったという結果だ。

今の同社の経営陣では、この『難局』を乗り切るのは不可能になってきた。

おそらく、現経営陣の言い訳としては、
募集再開した約10万部屋』を貸出し、
入居率が回復すれば黒字化が見える、と話す事だろう。
(補足説明)
同社のアパートマンションの管理戸数は約58万部屋。
現在に45万部屋を貸出し中。13万部屋近くの空き部屋が存在している

ただ、債務超過になった同社に今まで通り
転勤や長期出張』・『新入社員や派遣(契約)社員用の社宅を探すなら
レオパレス21のお部屋を借りるという事にはならなくなる企業法人も増え、
入居率は伸びない可能性が高い。

さらに、同社には逆風が襲いかかっている。

民泊会社の存在だ。
『エアビー』のような民泊マッチング企業が勢いよく伸びて来ている。

例えば、
同社のアパートを3ヶ月間だけ借りようとしている法人、個人の顧客がいたとする。同社のアパートは『家具家電付』『水光熱費込』としたサービスの提供で、月額10~14万円程は費用がかかる。
民泊マッチングでは、同社のサービスに加え、
部屋が広くて月額7万円~10万円で借りれる物件も多い。

コロナの影響により一時的に民泊事業は衰退したが、
『GoToキャンペーン』により、徐々に回復の兆しを見せている。

さらにレオパレス21の顧客がこの『民泊』の魅力に気づいた時、
同社の入居率は中々戻らない。

このまま同社に悪い状態が続いた場合は『倒産』となる。

東証一部上場企業であり、全国に約3万人のアパートオーナーもおり、今でも45万人の入居者(入居率は78%程)を抱えているため、簡単には潰せない企業でもある。

結論から、『民事再生法』を使い、現経営陣は全員解雇となり、
どこか優秀な企業やプロの経営陣が立て直す可能性が高い。

もしくは、民事再生法を使用する前に、
『ホワイトナイト』(救世主)が現れ、資金調達や経営の立て直しをするかもしれない。

いずれにせよ、
9月30日の決算発表と債務超過の公表をした瞬間より同社には強制的に東証一部から外されるカウントダウンが始まるだろう。

全国に同社の賃貸物件に住んでいる入居者45万人にはそこまで支障はないだろう。

しかし、アパートオーナー約3万人には暗いお知らせが届く可能性が高い。

同社のアパートオーナーは、サブリース(建物の一括借上)という契約を交わしている。
つまり、同社が毎月アパートオーナーに賃料を支払い、同社はアパートオーナーより借上げている賃貸物件を貸出ており、入居者から頂く家賃からアパートオーナーに支払う借上家賃を差引、その利ザヤで儲かる仕組みだ。

【補足説明】
入居者の家賃 - アパートオーナーへの借上家賃 = レオパレスの利益

この利ザヤが現在は毎月赤字となっている。
損益分岐点の入居率は82%程、しかし今の入居率は78%となっている。
毎月4~5億円は赤字となっている可能性が高い。

つまり、
アパートオーナーへ支払っている借上賃料の金額を確実に減額しなければ同社の経営は成り立たなくなる。

リストラ1000人計画実行後の同社は、若い社員や優秀な人材はいなくなり、
体育会系の古い社員体質の人間が沈む同社にすがっている様にも見える。

この社内体質を本気で改善しない限り、同社の真の黒字化は来ないだろう。

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